京都、そして日本になくてはならないきもの文化が、未来にわたって市民生活の中で愛され続けていくよう「京のきもの文化-伝統の継承と新たなきもの文化の創出」を”京都をつなぐ無形文化遺産”に選定します。
平安時代には、男性の束帯、女性の十二単が貴族の装束であり、武家社会に移ると、袖丈の短い小袖が主流となりました。
四季を持つ日本の美意識や奥深い和の文化が表現されているなど、多くの魅力があります。
京都のきものの生産工程は分業制が特徴で、各工程は高度な技術を持つ専門の職人が担っています。 織機、杼(ひ)、刷毛などの道具、絹、綿、麻などの原材料、きものを扱うすべての人々により、きもの文化は、支えられています。
きものと茶道や華道などの文化、宮参りや七五三などの儀式や行事は密接に関わっています。 きものは、色や柄のなかに、日本特有の季節、風物を表現したものが多く見られ、日本人の感覚、和の心が色濃く反映されています。
京都では、伝統と格式を守ったきもの文化が維持継承されています。一方、現在は、自分らしく自由にファッションを楽しめるきものも求められています。
きもの、帯の種類と小物などを紹介
きもの文化は、茶道、華道、能・狂言、日本舞踊など、多くの伝統文化と相互に支えあう存在であり、和の文化の象徴です。 京都市では、きもの文化の魅力を発信するとともに、「和装」のユネスコ無形文化遺産登録を支援していきます。 市民の皆様にも大いにきものを着ていただき、京都にとって、日本にとって、なくてはならない「京のきもの文化」を未来へ引き継いでいきましょう。
京都市長 門川 大作