12月に入った頃,京都の冬の風物詩といえば,何を思い出しますか?例えば,「大根焚き(だいこだき)」。あちこちの寺院で,大鍋で煮込んだ大根を楽しむ人々の様子が見られます。
この行事,悪病を取り除き健康増進を祈願するのですが,その由来はお寺によってさまざま。千本釈迦堂(大報恩寺)では,鎌倉時代に慈禅上人が大根の切り口に梵字で釈迦如来を表す種字(バク)を書き,魔除けとしたことから始まったと言われています。
大根焚きには,千本釈迦堂のように梵字を書いてから煮込むもののほか,油揚げとともに煮込んだもの,塩味のものなども。お出汁が効いたやさしい味わいを,お寺にお参りして,食べくらべてみては?